
チャイルドシートの人気メーカー「コンビ」から発売されている「クルムーヴ」シリーズ
「たまひよ 赤ちゃんグッズ大賞2025」チャイルドシート部門で8年連続第1位に輝くなど、人気の高いシリーズですが、種類がいろいろあって、何が違うのかわからずに困っていませんか?
実は同じクルムーヴシリーズでも、機能や価格だけでなく操作性など異なる点は多くあります

私にはどのシリーズが合っているのかなぁ?

ベビー用品専門店で15年以上店長を経験している私、「しょぱ」が人気シリーズ「クルムーヴ」の3モデルを徹底比較します
この記事ではクルムーヴ3シリーズについて以下の内容を解説します
この記事を読めば、各シリーズのメリット・デメリットがわかるので、自分に合ったクルムーヴシリーズを見つけられます
結論、各クルムーヴシリーズはこんな人におすすめです
商品名 | こんな人にオススメ |
クルムーヴ コンパクト | ・コンパクトカーで使用する方 ・高機能クッションで乗り心地を重視したい方 |
クルムーヴ CA | ・安全性能が高い商品を安く購入したい方 |
クルムーヴ ロング | ・1台で長く使いたい方 ・操作性にこだわりたい方 |
この記事が皆さんのチャイルドシート選びの手助けになれば幸いです
各モデルの基本スペック比較一覧表
特徴/モデル名 |
![]() クルムーヴ R129 エッグショック CA |
![]() クルムーヴ コンパクトR129 エッグショック JQ |
![]() クルムーヴ ロング R129 エッグショック EA |
---|---|---|---|
適応年齢 | 新生児〜4歳頃 | 新生児〜4歳頃 | 新生児〜10歳頃 |
安全基準 | UN R129 | UN R129 | UN R129 |
サイズ(mm) | W460×D655×H620 | W430×D645×H550 | W460×D655×H620 |
重量 | 約14.9kg | 約11.5kg | 約14.2kg |
回転機能 | あり 片手回転× | あり 片手回転◎ | あり 片手回転◎ |
衝撃吸収構造 | 高(多層・広範囲) | 中(基本構造) | 高(ロング用補強) |
インナークッション | 3Dメッシュ | 3Dメッシュ+両サイドに厚みのあるヘッドクッション | 3Dメッシュ |
取付方法 | ISOFIX+トップテザー | ISOFIX+トップテザー | ISOFIX+トップテザー |
車内スペースへの配慮 | 低座面設計 | コンパクト設計 | 低座面設計 |
価格(公式サイト) | 5万8300円 | 6万9300円 | 6万5000円 |
記事本文の商品名は読みやすさを重視し、以下の表記とさせていただきます
- 「クルムーヴ CA」
- 「クルムーヴ コンパクト」
- 「クルムーヴ ロング」
クルムーヴシリーズの違いは6つ
対象年齢の長さで選ぶなら「クルムーヴ ロング」
商品名 | 対象年齢 |
クルムーヴ ロング | 0~10歳頃 |
クルムーヴ CA | 0~4歳頃 |
クルムーヴ コンパクト | 0~4歳頃 |
クルムーヴ ロングのみ10歳まで使用できるロングユースモデル

出典:クルムーヴ ロング R129 エッグショック EA|コンビ公式ブランドストア
チャイルドシートの着用義務は6歳未満で、身長150cmまでの使用が推奨されています
クルムーヴロングなら着用義務期間を超えて長く使用できます
できるだけコスパがいい商品をお探しの方には、「クルムーヴ ロング」がオススメです

1台で長く使えるのはありがたいね
サイズ・重量で選ぶなら「クルムーヴ コンパクト」
商品名 | 後ろ向き使用時 | 前向き使用時 |
クルムーヴ コンパクト | W45×D64~72×H67~76.5cm | W45×D52.6×H72~87cmm |
クルムーヴ CA | W43×D72~76×H61.5~73.5cm | W43×D65~67.5×H66.5~82cm |
クルムーヴ ロング | W44.5×D72.5~73×H64~71cm | W44.5×D56.5~62×H70~91.5cm |

出典:乗せやすい回転チャイルドシート「クルムーヴ コンパクト」 | コンビ公式ブランドストア
クルムーヴ コンパクトは、その名のとおり「コンパクト」が最大の魅力です
ISOFIX式チャイルドシートの難点の一つはサイズの大きさ
特に軽自動車やコンパクトカーで使用すると、後部座席の約半分のスペースを占拠されるうえ
運転席や助手席のシートも前に調整が必要な場合があります

シートが窮屈だと運転にも支障が出るかも
そこで重要なのがチャイルドシートの奥行
商品名 | 後向き時 奥行D(cm) | 前向き時 奥行D(cm) |
---|---|---|
クルムーヴ コンパクト R129 | 64~72cm | 52.6cm |
クルムーヴ R129 | 72~76cm | 65~67.5cm |
クルムーヴ ロング R129 | 72.5~73cm | 56.5~6cmm |
THE S ZF | 68~81cm | 67cm |
後ろ向き、前向き共に「クルムーヴコンパクト」が一番奥行きが浅いので、軽自動車やコンパクトカーでも使いやすいです
同じコンビの上位シリーズ「THE S」と比較すると、後ろ向きで最大9cm、前向きで12cmも差が出ます
車内空間を少しでも広く使いたい方には「クルムーヴ コンパクト」がオススメです

運転席や助手席に乗る人も快適なのがうれしいね
一方チャイルドシートの高さについては、低座面設計の「クルムーヴ CA」がオススメ


チャイルドシートが大きくなるほど天井との間隔が狭くなって、乗せ下ろしが窮屈になります
車高の低い車の方はチャイルドシートの高さも考慮しましょう
チャイルドシートの取付や付け替えの際に大事なポイントが重量
商品名 | 重量 |
クルムーヴ コンパクト | 11.5kg |
クルムーヴ ロング | 14.2kg |
クルムーヴ CA | 14.9kg |
シリーズでは「クルムーヴ コンパクト」が最も軽量です

出典:クルムーヴ コンパクト R129 エッグショックJS|コンビ公式ブランドストア

ISOFIX式チャイルドシートで11kgは他のメーカーと比較してもトップクラスに軽いです
チャイルドシートの取付を女性が行う場合やチャイルドシートを2台以上の車でシェアする予定の方には、付け替えるときの利便性を考えて「クルムーヴ コンパクト」がオススメです
回転方法の利便性で選ぶなら「クルムーヴ ロング」
クルムーヴシリーズでも回転時の操作方法はそれぞれ異なります
商品名 | 回転方法 | 片手回転 | リクライニング調整 |
クルムーヴ ロング | サイドレバー | ◎ | 5段階 乗せ下ろし時調整◎ |
クルムーヴ コンパクト | 股下の操作レバー | ◎ | 3段階 乗せ下ろし時調整× |
クルムーヴ CA | 2か所のレバーを同時操作 | × | 5段階 乗せ下ろし時調整◎ |

出典:乗せやすい回転チャイルドシート「クルムーヴ コンパクト」 | コンビ公式ブランドストア
「クルムーヴ コンパクト」は片手で楽に回転できて使いやすいです
タングストッパーや手前に倒れやすい股ベルトなど、乗せ下ろし時の不便さを解消する細かい機能が充実しています
唯一乗せ下ろし時(横向き)のリクライニングができない点がマイナスポイントです

出典:クルムーヴ ロング R129 エッグショック EA|コンビ公式ブランドストア
「クルムーヴ ロング」はサイドレバーの位置が操作しやすい位置にあって非常に便利

レバーの位置が股下とサイドではわずかな差ですが、お子さんを抱いた状態では大きな違いです
特に背の低い方には手が届きやすいサイドレバーをオススメします
また乗せ下ろし時のリクライニングが5段階可能です

「クルムーヴ CA」もロングと同じく乗せ下ろし時のリクライニングが5段階可能
一方片手で回転できない点がマイナスポイント

シートを回転させるためには二つのレバーを同時に操作する必要があるので、両手を使う必要があります
これがお子さんを抱っこした状態で操作するのが不便にと感じました
この解決策として、お子さんの乗せ下ろし後にチャイルドシートをドア側に向けたままにしておくと、ドアを開けてすぐお子さんを乗せる→両手で回転させることができるので、片手回転できないデメリットを軽減できます
出典:クルムーヴ R129 エッグショックCA|コンビ公式ブランドストア

スムーズな乗せ下ろしは、お子さんにも親御さんにも重要です
実際に商品を触ってみて操作しやすい商品を選ぶことをオススメします
どこの店舗にチャイルドシートを見に行くべきかについては、こちらの記事で解説しています
クッション性で選ぶなら、「クルムーヴ コンパクト」
商品名 | エッグショッククッション | 通気性 |
クルムーヴ コンパクト | 頭部+座面 | エアスルーシステム |
クルムーヴ ロング | 頭部 | – |
クルムーヴ CA | 頭部 | – |

出典:【コンビ】産まれたての頭を守る “エッグショック”|ベビーカー・チャイルドシートのコンビ株式会社
コンビのチャイルドシートやベビーカー最大の特徴は「エッグショック」と呼ばれる、従来のウレタンよりも3倍も衝撃吸収性の高いクッションです

このエッグクッションは3シリーズ共通でインナークッションの頭部中央に採用されています
「クルムーヴ コンパクト」はさらに本体の頭部+座面にもエッグクッションが採用されています
さらに他の2シリーズよりも厚みがあるヘッドクッションを採用しており、お子さんをしっかり包んでくれます
本体の通気孔+3Dメッシュシートで通気性にも優れており、お子さんの乗り心地にこだわりたい方には「クルムーヴ コンパクト」がオススメです
価格で選ぶなら「クルムーヴ CA」
商品名 | 価格(公式サイト) |
クルムーヴ CA | 5万8300円 |
クルムーヴ ロング | 6万5000円 |
クルムーヴ コンパクト | 6万9300円 |
金額を比較すると「クルムーヴ CA」が最も安いです
ただし、チャイルドシートは赤ちゃんの命を守る大事な装置
また日々の使用感はママさん、パパさんの生活満足度に大きく影響します

「値段で決めて後悔した」という話もお客様からよく聞きます
使用頻度が高い人ほど機能重視で選びましょう
Amazonや楽天で購入すると公式価格より1万円以上安く買えることもあります
値段がネックになっている方は、普段自分がよく使う通販サイトでお得に買えるチャンスを探してみましょう
その他の異なる機能
幌(日除け)

出典:比較一覧表(クルムーヴロングEA・クルムーヴCA・クルムーヴコンパクトJQ) | コンビ(株) FAQ(よくあるご質問)
幌とはチャイルドシート上部にある日除けのことです
幌については「クルムーヴ コンパクト」が5枚幌で、最も深く日差しを遮ることができます
ただしコンビのチャイルドシートは全体的に他社製品に比べて幌が浅く、幌だけでは日差しを完全には防げません
しっかり日除けしてあげたい方は、幌とは別に車用カーテンなどで対策してあげましょう
リクライニング調整機能

出典:比較一覧表(クルムーヴロングEA・クルムーヴCA・クルムーヴコンパクトJQ) | コンビ(株) FAQ(よくあるご質問)
チャイルドシートに乗っているお子さんの姿勢を安定させるために必要なリクライニング機能
確認すべき点は以下の2点です
「クルムーヴ ロング」と「クルムーヴ CA」は5段階調整が可能で、乗せ下ろし時(横向き)でも5段階調整が可能です
一方「クルムーヴ コンパクト」は3段階調整で、乗せ下ろし時の調整はできません

1段階程度のリクライニング調整は、わずかな変化なので角度の変化に気づかない方も多いです
細かな調整にこだわりたい方以外は、他の機能を優先して検討した方がいいと思います
ヘッドレストの高さ調整

出典:比較一覧表(クルムーヴロングEA・クルムーヴCA・クルムーヴコンパクトJQ) | コンビ(株) FAQ(よくあるご質問)
ヘッドレストの高さはお子さんの成長に応じて調整できます
より細かく調整できる方がお子さんに身長に合った位置での使用が可能になるので便利です
シリーズの中では長く使える「クルムーヴ ロング」が11段階で最も細かく調整できます

ヘッドレスト調整についても1~2段階の違いは気づかない程度の差です
そこまで重視しなくても大丈夫だと思います
シリーズ共通の機能
- 最新基準R129適合
- ISOFIX取付で誰でも確実に取付できる
- シート、肩ベルトカバーは丸洗いOK
最新安全基準R129適合

出典:乗せやすい回転チャイルドシート「クルムーヴ コンパクト」 | コンビ公式ブランドストア
クルムーヴシリーズはすべてチャイルドシートの最新安全基準R129に適合しています
2023年9月から適応されている安全基準を満たしているので、側面からの衝突にも配慮された安心設計です(コンビでは「サイドプロテクションアドバンス」と呼んでいます)
最新基準R129についてはこちらの記事で詳しく解説してますので、気になる方はどうぞ
ISOFIX取付で誰でも確実に取付できる

出典:乗せやすい回転チャイルドシート「クルムーヴ コンパクト」 | コンビ公式ブランドストア
最新基準R129ではISOFIXでの取付が原則です
チャイルドシートの専用バーを車に内蔵されているバーに差し込むことで、チャイルドシート取り付け時のミスユース(取付が不完全な状態)を防げます
JAFの調査によると、従来のシートベルト固定では約30%の方の取り付けでミスユースが発生していたそうです
ISOFIXなら確実に取付できるので、安心して運転に集中できますね
ISOFIXについてはこちらの記事で詳しく解説してますので、気になる方はどうぞ
シートや肩ベルトカバーは丸洗いOK

出典:乗せやすい回転チャイルドシート「クルムーヴ コンパクト」 | コンビ公式ブランドストア
チャイルドシートは汚れるもの
お子さんの食べこぼしや飲みこぼし、汗、お漏らし…
クルムーヴシリーズはシートが取り外して洗濯機で丸洗いOK
よだれが付きやすい肩ベルトカバーもボタン一つで簡単に取り外して洗えるので、清潔な状態を保ちやすいのがうれしいポイントです
各シリーズのまとめ
「クルムーヴ コンパクト」
軽量でコンパクトなだけでなく、各機能も充実した個人的に最もバランスがいい商品です
リクライニング機能やヘッドレスト調整など細かい点は機能がマイナスポイントですが、それ以上にメリットが多く、結局どれにしようか迷う方には「クルムーヴ コンパクト」をオススメします
「クルムーヴ CA」
現在のクルムーヴシリーズのベースとなるモデルなので、各機能がどれも充実しています
一方で片手回転ができない点とベースモデルであるが故に、このモデル独自の強みがない点がマイナスポイント
「強みがない=どれも平均的によい」ので、「クルムーヴ コンパクト」や「クルムーヴ ロング」のメリットに惹かれなかった方、クルムーヴシリーズを安く手に入れたい方には、「クルムーヴ CA」がオススメです
「クルムーヴ ロング」
チャイルドシートの着用義務期間である0~6歳をこの1台で丸ごとカバーできます
各機能細かな調整が可能なので、長く快適に使える工夫がされています
サイドレバーと乗せ下ろし時のリクライニング機能が優秀で、シリーズ内では最も快適に乗せ下ろしできます
一方長く使える分サイズの大きさや重量がマイナスポイントですが、車内空間にゆとりのある車で使用する方や付け替え頻度の少ない方には影響は少ないです
1台で長く使いたい方、乗せ下ろしの快適性を重視したい方にオススメです
重視するポイントを決めて自分に合ったシリーズを見つけよう
クルムーヴシリーズの違いについて解説しました
同じシリーズでも異なる点は多く、皆さんが何を重視するかでオススメするシリーズは異なります
結論としては以下の通りです
商品名 | こんな人にオススメ |
クルムーヴ コンパクト | ・コンパクトカーで使用する方 ・高機能クッションで乗り心地を重視したい方 |
クルムーヴ CA | ・安全性能が高い商品を安く購入したい方 |
クルムーヴ ロング | ・1台で長く使いたい方 ・操作性にこだわりたい方 |
どのモデルも「R129」安全基準に準拠しており、信頼性はバッチリです
あとは車との相性・予算・ライフスタイルに合わせて選ぶのが自分に合ったチャイルドシートを選ぶコツです
ネットで購入する場合も一度は店頭でも実物を触ってみることをオススメします
チャイルドシート選びをするならどこに行くべきかは、こちらの記事で解説してますので、良ければ合わせて読んでいただけると幸いです
気になる点があれば、コメント欄でのご質問もお待ちしています
最後までご覧いただき、ありがとうございました
おまけ
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